生活の知恵

環境を考えるチェコ。〜次世代の袋、店舗〜

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環境問題は、チェコにおいてもかなり真剣に取り組まれています。

1、食品まわりで必須…プラスチック袋の次世代。

チェコの食料品周りでは特に、「プラスチックの袋」問題が取りざたされてきました。というのも、チェコのスーパーは量り売りが多いです。野菜は半分以上は量り売りですし、国民の主食「ロフリーク」というパンも、裸のまま山積みされていて、各々が好きな分だけ袋に詰めてレジに持って行く、というスタイル。当然、裸の野菜やパンを入れるプラスチックの袋が大量に消費されます。

また、スーパーだけでなく、地元の農家の人を中心に開催される「ファーマーズマーケット」も非常に盛んです。そこでは新鮮な野菜や果物を始め乳製品、肉、お花など様々な商品が販売されていて、スーパーよりも少し値段は張るけども、安心安全そして美味しいものをゲットする場所として地元民に愛されています。

そこでも、物を入れるのにとにかく袋、袋、袋

とにかく、プラスチックの小袋が必要になるんです。

しかし「使い終わってからゴミになってしまう、ほんのわずかな時間しか使わないのに」ということで、ここ数年の環境問題への注目が高まる中、特に問題視されてきました。

そこで数年前、チェコ人医学生の二人が、再利用可能な小袋を作りました。

Frusack

frusack

フルサックは、有害な添加物を含まないユニークなトウモロコシ澱粉繊維から作られています。産業用堆肥化プラントでは、材料は8~12日で分解します。長年使用しても無駄にならず、使用後の無駄もありません。

サプライヤーに対して公正な条件の下、チェコ国内で最小の二酸化炭素排出量で生産しています。エコかつ倫理的な製造です。

アジアで製造された安価なものをわざわざチェコまで運んでくることで、運搬などから排出される二酸化炭素の量を減らすことも出来、またフェアトレードにより不当に安い賃金で働かされる社会問題にも取り組んでいるようです。

耐久性、省スペース、洗えるというメリットがあります。この素材は水分を逃すので、細菌の増殖を防ぎ、果物や野菜をより長く新鮮に保ちます。冷蔵庫でも!

ただ単に、「プラスチックの小袋の代替品として、プラスチックの繊維で出来た袋を作る」というのではなく、それよりも一歩も二歩も深く環境問題に踏み込んで解決しようという意気込みが感じられます。その情熱のおかげか、今やチェコでも徐々に認知されてきたようです。

主にBIO商品を取り扱っているお店で販売されています。そしてチェコだけではなく、環境問題への意識の高いドイツ・オーストリア・ノルウェーなどでも販売されています。

医学生が高い意識を持って取り組んだ商品がこうして広く使われているというのはいいことですね。世間的には、まだまだ便利なプラスチックの小袋が多用されていますが、いずれはこれも廃止される動きになりそうです。

ちなみに余談ですが、近年日本でも有料化されたスーパーのレジ袋は、随分前から全て有料でした。それも今や、プラスチックから紙にシフトしつつあります。紙は破れやすいし、水濡れに弱いし、かさばるし、で不便だなと感じる面がありますが、それよりも環境問題を重視しています。社会の流れがそうなので、企業もポリシーが求められる時代です。

2、パッケージ無しの食料品店

Bezobalu

bezobalu店内
webサイトより

物を買うと、そのパッケージは全てゴミになってしまいますよね。それも、あれこれと結構な量になります。では最初からパッケージをなくしてしまえばいいのだ、という発想から誕生したお店がこちらです。

自分で容器を持参し、そこに必要分を詰めて計量し、代金を支払うというシステム。自分で容器を持参するという点以外は、いたって普通の買い物の感覚です。

瓶詰めの食品

パン、米、パスタ、豆類、ナッツ、オイル、野菜、飲み物、またコスメ類まで・・・。

瓶詰めにすると、なんだか可愛く見えてきません?
この密封できるタイプの瓶は、チェコでも昔から使われています。ジャムやヨーグルトなど、こんなタイプの容器に入って販売されていることもあります。

またチョコレートのお菓子もありますが、フェアトレードのチョコレートを使っていたり、きび砂糖を使っていたりとその内容はやはり「自然派」のものになっています。

いろんなものが瓶に入ってずらっと並んでいるので、なんだか宝物を探しているような、ちょっと楽しい気分にもなります。お店のデザインも、自然や手作りを感じさせる雰囲気になっていて、環境に関心のあるお客さんの好きなテイストになっています。

まだ数店舗しかありませんが、テレビでも取り上げられ、巷では話題になっています。


3、籐細工のカゴ

カゴ

こちらはむかーしから使われているカゴです。この手作り感がいいですよね。

近年ではこういったカゴの人気が復活してきています。もちろん、環境問題に対する意識の高まりが、そのひとつの理由だと思われます。

チェコ人のおばあちゃんを始め、最近では若い人も、食料品などちょっと買いに出る時にこちらを持参します。エコだし、可愛いなんだか少し楽しくなる感じがしませんか?

ファーマーズマーケットではこの籐細工のお店をよく見かけます。車がないと持って帰れないような大きな入れ物から、お手軽な小さめのカゴ、様々な用途に使えそうなちょっとした入れ物なんかも売っています。小さめの籐細工製品は、チェコに旅行に訪れた際の、ちょっとしたお土産にもいいかもしれません。

カゴ

 
こちらはJIPROという老舗の商品です。可愛い商品がたくさんあるので、見るだけでも楽しいです。
 



ヨーロッパは全体的に、環境問題への意識は高い方かと思います。そして、なんとか解決しようという思いが形になっているのが素晴らしいですね。しかも、無理をして我慢して環境問題に取り組む、というのではなく、ちゃんと使う・利用する側もいい気分になれるような工夫がされています。

日本においても、ゴミを減らす努力はなされていますね。レジ袋が廃止されたのもその一環でした。冒頭にも書きましたが、チェコではレジ袋がすべて有料です。エコバッグの使用率も高いのですが、その割には種類もあまりなく、IKEAのエコバッグを頻繁に見かけます。

日本は、沢山選択肢があっていいですね。可愛い柄も沢山ありますし。

私は、日本に一時帰国する度にエコバッグを調達しています。
 

 
防水や、口が開かないようにボタンが付いていたりと、日本人向けに販売されている商品は細部まで機能にこだわっている点が素晴らしいと思います。
 

 
フランス製のこちらの瓶は日本でも手に入ります!オレンジのゴム栓がかわいいですね。


 
さて、環境への意識から生まれた新しいトレンドをご紹介してきました。こうやって考えて見ると、やはりどこかで「便利さの追求」にストップをかけ、多少の不便を受け入れてでも、環境問題に向き合っていかなければならない時代に入ったのかな、という印象もあります。


一人一人が出来ることから取り組んでいきたいものですね。

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